20代のうちに知っておきたい、ライフステージ毎に考えるべきキャリアやお金の話

今回は、ライフステージ毎に考えたほうが良いキャリアやお金の話をします。

人生でデザインすべきもの、それは、資産です。

なので、保険会社はよくライフデザインという言葉を使うんですね。

でも、資産は決してお金だけじゃないのです。

正しい「資産デザイン」を知ることで、未来に対してしっかりと準備することができます。

有形資産(お金)よりも無形資産(能力)が重要

資産とは何か?という話なのですが、資産には大きくわけて有形資産と無形資産があります。

皆がイメージする「資産」は有形資産

有形資産とは、お金、ゴールド、株式、不動産、車、服、などなど、形が見える資産のこと。

一般的に資産と行ったときに、多くの人がイメージするのは有形資産でしょう。

資産は英語でアセット(asset)と言いますが、金融商品の世界でも「アセットマネジメント」という言葉が出てきます。

しかし、金融の世界でマネジメントしているのは金融資産(≒すぐに現金化が可能な資産)だけなのです。

無形資産はすべての資産の源

それに対して、無形資産とは、目に見えない資産のこと。

リンダ・グラットン著の「ライフシフト」という本の中では、生産性資産、活力資産、変身資産の3つに分けてあります。

とってもわかりやすく言ってしまえば、あなた自身の能力、それこそが無形資産です。

全ての有形資産は無形資産から生み出されます。

仕事でお給料をもらうのも、起業して売上を上げるのも、あなたの能力・人脈・情報などなど目に見えない資産がなければうまくいかないはずです。

 

生産性資産とは、その名の通り、お金を稼ぐことに直結するあなたが価値を発揮するという能力。

これを高めていこう、というのはあなたもよく知っているのではないでしょうか。

 

活力資産とは、言ってしまえば頑張れる力。

体力や健康は何もしなければ20台後半からはどんどん衰えていくもの。

精神的な健康のためには、気の置けない友人や家族も欠かせません。

 

変身資産とは、自分を変えていく力・マインド。

これからの時代、どんどん環境が変わっていきます。

googleが生まれてまだ20年。facebookが生まれてまだ10年。では、20年後には何があるのかもわからず、インターネットすら形を変えているのではないでしょうか。

そんなときにも自分自身をしっかり変えていける力が変身資産。

 

人生100年の「資産」計画の基本

では人生100年とした時に、私達はどのように資産を増やしていけばよいのでしょうか。

わかりやすくするために、とてもシンプルな図で表したのがこちらです。

これから、世代ごとの資産の考え方をお話していきます。

ちょっと古いキャリア論では65歳定年を前提に話が進んでいきますが、100年人生の時代なので、その時代に合わせた形の計画でなければ終盤で失速してしまいますので、最後まで人生を楽しく味わえるように考えましょう。

ライフステージ(世代)毎の資産の考え方

0歳~20歳:無形資産を作っていく学生時代

まず生まれてから無形資産が少しづつ増えていきます。

国語、算数、理科、社会、英語、と将来必要なスキルを付けていくのが学生時代。

論文の書き方や、研究活動を通じて新しい者を発見する力を身に着けたり、サークル活動や部活動で体力やチームワークを身に着けたり、受験勉強や退会で精一杯頑張る力を身に着けたり、海外インターンや企業でビジネスをする力を身に着けたりと、学年が上がっていく毎に沢山の無形資産を身につけていきます。

それに対して、有形資産はほとんど増えないでしょう。というか、このステージでは無形資産を増やすために、自分自身にどんどん投資をしていくことが一番重要になります。

20歳~40歳:無形資産を確立すると同時に、有形資産を作り始める

そして、大学や高校を卒業して、働き始めます。

ここからの20年は、無形資産をどれだけ作れるかという勝負

20代の時はとにかくがむしゃらに仕事をして、経験をたくさん積み、自分への投資を惜しまずに行うことがおすすめです。

 

正直、本気で毎日仕事しているサラリーマンってそんなに多くはいません。

自分への投資をものすごく行っている人も、そんなに多くはいません。

そこをしっかりと積み重ねていき、これからの人生の土台となる無形資産を作っていくのがこの時です。

金融商品は早く買った方がいい、と言われており、生命保険会社も20代からの投資を勧めますが、あくまで若いうちは練習にとどめておくことが善。

無形資産への投資を削ってまで、有形資産へ投資する必要は全くありません。

無形資産に十分投資してもなお残った余剰資金で行うのが理想です。

 

それと平行して、有形資産を作る練習を始めるのもこの時。

あくまでも練習なので、一気にたくさん増やそうとするのではなく、勉強としていろいろな増やし方(投資方法)を体験していくと素晴らしいです。

40歳~60歳:無形資産のピーク、有形資産を一気に増やす

この頃に無形資産はピークを迎えます。

言い換えれば、今まで投資し続けてきた自分をフルに活用して、その投資を回収する時期です。

もちろん外部環境は変わり続けているので、必要となる無形資産は異なるでしょう。

しかし、今まで惜しまずに自分の無形資産を増やし続けてきたあなたならしっかりとお金を稼ぎ、社会に貢献できるようになっているはずです。

「仕事」という意味では、人生の中で一番大きなことに、自ら先頭を切ってエネルギッシュに取り組むことになる方も多いのではないでしょうか。

 

老後への蓄えを含めて、有形資産を増やし始めるのがこの頃。

この頃には有形資産への投資も自分にあった方法がわかってきていることが望ましいです。

有形資産は、資産が資産をどんどん呼んできます。(お金持ちのほうが利息収入が大きい、と考えるとわかりやすいでしょう)

※無形資産も、資産が資産を呼んでくることには変わりありません

 

投資をして、資産を増やし、それをさらに投資に回す、というかたちで資産を作っていきます。

60歳~80歳:有形資産のピーク

この頃には有形資産がしっかりと蓄積されています。

公的年金だけではなく、保険商品なども含めた将来受け取れる年金もかなりの額になっていると思います。

また、今まで自分の力が発揮できるフィールドで頑張ってきたあなたであれば、間違いなく好きなことを仕事にできています。

ただ、体力はやはり衰えていくもの。

「人生のやりたいことリスト」も増えていることでしょうから、仕事の量を減らしながら毎日の生活を楽しむのも良さそうです。

80歳~100歳:蓄積を活かした自分らしい老後

個人的には「老後」という言葉にはしっくり来ていないのですが、ここでは皆さんにわかりやすいように老後としておきます。

※なぜしっくりこないのかというと、老後/現役で分ける時代でもないと考えているからです

金融資産もしっかりあるので年金も十分な額があり、仕事の仲間にも慕われている。

そんな人生を創っていきたいですよね。

計画通りになるの?

よくある質問が、こんなに計画通りになるの?というもの。

また、この考え方は古いという方もいるでしょう。

「無形資産」の考え方と、重要性が大きく変わってきている、というところがポイントです。

いままでは、「○○銀行に勤務しています」のような目に見えるものが重要でした。しかし、これからの時代は目に見えない稼ぐ(=社会に貢献をすることでその対価としてお金をもらう)力が需要になってくるのです。ですので、今まで以上に無形資産への投資がとても大事になってきます。

無形資産に投資を増やした分だけ、有形資産の立ち上がりの初めはより年齢が高くなります。

人生が100年と長くなったことで、お金を稼ぐ期間も長くなったことと、なにより、正しい情報を知ってしっかりと増やしていくことをしっかりと出来るようになっておきたいところ。

例えば、よく儲かると言われている仮想通貨や海外投資などは正しく使えばお金を増やす手段になり得るのですが、あなたの資産が増えることよりも自分たちの利益を求めている悪徳業者も多く、それではなかなかうまく行きません。

だからといって、定期預金をしていても一向にお金は増えません。

そのための情報収集(投資の練習)を通じて、自分が使える正しい投資法を知っている(これも無形資産ですね)というのも大切です。

あくまでもこれは基本的な計画なので、細かい計画は人それぞれ立てていけばよいのですが、大きな考え方として参考にしてもらえればと思います。

まとめ

資産計画については様々な情報が溢れていますが、65歳定年を前提とした古い時代にもとづいて書かれた計画は、今の40歳以下の世代にはあまり役に立ちません。

有形資産といってもたくさんの資産がありますし、無形資産もどんどん時代に応じて変わっていくものです。

その資産の内訳は、これから考えていくとして、まずは大きな考え方を知ってもらえればと思います。

こんな記事もいかがでしょう