ここ最近、今まで当たり前のように信じられていたことが実は違ったというニュースが相次いでいます。
老後は年金だけで暮らせると思っていたら2000万円必要だという報告があったり、
平均寿命80歳だと思っていたら100歳まで生きる時代だと言われたり、
どれも実はわかっていたことなのですが、今年に入ってから政府や大企業がそれを認めるような発言を多くするようになってきました。
「2000万円!」「100年!」というキャッチーな言葉に惑わされることなく、私達が考えるべきことをお伝えします。
サクッと読める目次
老後に必要なお金を計算してみよう
自分の老後にかかるお金を考えてみよう
老後は平均で2000万円必要、というのは先日のニュースであった内容ですが、老後に必要な金額は人によって大きく異なるため、平均の数値で考えていても仕方ありません。
平均ではなく実際にいくら掛かるのか、夫婦2人生活で70歳になったとして一か月でかかる生活費を試算してみましょう。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
家賃 | 100000円 | 都内2人ぐらしを想定 |
食費 | 50000円 | 外食半分、自炊半分 |
交通費 | 5000円 | 近場は自転車を利用、シルバーパスで都営交通は無料 |
冠婚葬祭費 | 30000円 | 葬式の出席が増える |
医療費 | 20000円 | 持病などによっては更に増える可能性も |
その他 | 30000円 | 服、娯楽などの費用 |
合計 | 235,000円 | 贅沢をする生活ではなく、普通の生活でもこのくらいかかります |
こうしてみると、やはり食費と家賃が大きいですね。
また、家が持ち家か賃貸か、都心か郊外かでかなり変わってきます。自炊ができるかどうかも、大きく老後の予算に影響してきそうです。
食事がほぼ自炊で、家も持ち家となると1ヶ月の生活費は半分になります。
逆に、定年退職後は毎月海外に行くなど悠々自適に楽しみたいと計画している方は2倍ほどの費用がかかるでしょう。
もらえる年金の金額は?
一般的なサラリーマンの場合、厚生年金で毎月15~17万円ほどもらえることになります。
これがフリーランスや起業家などの場合は毎月6万円前後となるケースもあり、未払いが長い方はさらに少なくなります。
自分の年金がいくらくらいなのかは「ねんきんネット」で調べることができます。
定期的に調べておくことをおすすめします。
万が一にも備えておきたい
また、この予算の他に予想外の出費に対応するためのお金が必要です。
日本は高額医療費制度など万一に対する保険がしっかりっしておりますが、それでも病気にもなれば怪我もすることがあるでしょう。
要介護の状態になったりして、更にお金がかかるかもしれません。
ある程度は保険でカバーするとしても、万一の自体に対応するために500万円ほどの余裕があると安心して老後を迎えられるのではないでしょうか。
老後に必要な費用
毎月の出費が235,000円、毎月もらえる年金が16万円だった場合、毎月の収支は75,000円の赤字となり、1年あたり90万円の赤字となります。
70歳に定年退職して、100歳まで生きると仮定すると、老後の生活には30年間✕90万円=2700万円かかることになります。
あなたがサラリーマンであれば退職金がいくらくらいもらえるのか調べておくと良いでしょう。
老後に必要な資金と、退職金がわかったところで、その差額が老後に必要となる資金です。
退職金が2000万円もらえるのであれば、定年退職までにためておくべき金額は700万円で、万一の自体のために500万円を確保しておくとしても1200万円です。
フリーランスや、また、定年を前にして退職することになる場合は退職金はほとんど期待できないかもしれません。
もし退職金がゼロの場合、定年退職までに2700万円はためておかないと老後に資金が足りなくなることとなります。
厳しいようにも思えますが、もしこれが持ち家で毎食自炊で毎月の生活費が12万円だとすると、年金が16万円入ってくるので毎月4万円の黒字となり貯蓄の必要はありません。
もちろん持ち家が自分が生きている間全くお金がかからないなんてことはないのですが、状況によって必要な老後資金は大きく異なることをおわかりいただけたかと思います。
その資金は、年金と自分の積立の両方で賄っていなかなければなりません
年金だけでは十分な老後資金がないのはあたりまえ
日本の年金は賦課方式という方法を採用しています。
これは、簡単に言うと現役世代が定年後世代を支えるという方式です。これの反対が「積立方式」であり、過去の自分の資金を運用するという方法です。
国民年金保険は賦課方式であり、確定拠出年金(いでこ)や積立NISA、生命保険など自分で用意する年金は積立方式です。
どちらの方式にもそれぞれメリットとデメリットがあるのですが、賦課方式はインフレに強い一方で、少子高齢化に弱いというデメリットがあります。
日本はまさに少子高齢化が進んでいます。
昔は4人で1人を支えればよかった賦課方式の年金も、これからは1人で1人を支えなければいけなくなってしまいます。
年金の受給年齢と定年を引き上げようとしていますが、これは支える側を増やし、支えられる側を減らすことでバランスを良くしたいという政府の思惑があります。
それに対して積立方式はインフレや不景気に弱い一方で少子化の影響を受けません。
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)や積立NISAなど老後資金を自分自身で準備することを減税などで推奨しているのは、この積立方式の年金も併用しないと支えられなくなることがわかっているからなのです。
ありがたいことに、政府の年金には税金も投入されているため今のところ元本割れを起こす予定はなく、年金を返してもらう必要もありません。
どちらもメリット・デメリットがあるので、現代のような不確実な時代には両方をバランスよく併用することが最も重要。賦課方式の年金は日本政府に任せて、積立方式での年金を自分で確保するようにしましょう。
それでも、老後の暮らしを支えるには世代に関係なく年金だけでは不十分で、自ら積み立てることも重要なのです。
100年の人生を楽しく生き抜く2つのポイント
え、こんなにお金が必要なの・・・?!と思った方もいれば、意外となんとかなりそう!と思った方もいると思います。
ニュースでは2000万円という報告が独り歩きしていますが、まずは正しく状況を知ることが重要なのです。
老後のための投資を今から始めよう
こんなに準備できないよ!と思った方もいるかも知れません。
それだけ、老後という期間は長く、予想以上のお金がかかることがあるのです。
予想以上のお金がかかることで驚くのですが、逆に早くから投資を始めることでこれもまた驚くほどのお金を貯めることが可能です。
例えば香港の積立型生命保険に18000ドル(約194万円)積み立てた場合、35年度には11万5000ドル(約1240万円)と、6倍にもなるのです。
え、なんだか怪しくない!?
と思うかもしれませんが、これが複利の力。
ギャンブルのような性質の強い、ビットコインなどの暗号通貨や損をすることのほうが多いFXなどの危ない投資に手を出す必要はありません。
というか、大事な老後資金を使ってそのような投資には絶対に手を出さないてください。
老後のために積み立てていく方法として、私が提唱する守りの投資術では以下の方法をおすすめしています。
- 積立NISA
- 個人型確定拠出年金iDeCo
- オフショア生命保険
それぞれの投資についてはこちらの記事にメリット・デメリットやどのような方に最適なのかを詳しく開設しているので合わせてご覧ください。
守りの投資術の全貌についてはこちら。
かなり長い記事ですが、読み終えた頃には投資の基礎はマスターしてもらえるはずです。
「楽しく」稼ぐことをやめない
もう一つ重要なこと、それは生涯現役でいること。
辛くて嫌な仕事を死ぬまで続けろ、なんて言うつもりはありません。
自分が好きなことで少しでもいいからお金を稼げるようになっておくことが重要なのです。
例えば、私はこのブログを通じて月数万円の収入があります。本業の収入に比べると小さいのですが、本業を辞めても人に物事を伝えることが好きな私は楽しくブログで小さく稼いでいくことができるはずです。
それじゃブログが良いのかというと、文章を書くのが苦手な人には決しておすすめしません。辛い仕事が増えてしまうだけだからです。
自分には得意なこともやりたいこともないし・・・と思う人は、こちらの記事を読んで新しいことに挑戦してみてください。
楽しくて、人の役に立てることを見つけることができれば人生がとても楽しくなりますし、生涯現役で暮らすことが出来ますよ。