私は守りの投資術という堅実に資産を守り、増やしていく投資術を実践しています。
FPとしての個人相談も受けていく中で「良い投資先がいくつかあるのはわかったけど、どこから始めればいい?」という質問を受けるようになってきました。
期間と、簡単さの2つの軸からあなたにあったおすすめの投資方法をご紹介します!
守りの投資術でおすすめする投資の条件
私の提唱する守りの投資術では、一攫千金のような投資は目指さずに全世界の成長を取り込んで資産を着実に増やしていくことを目標としています。
そのため、リスクを減らしてリターンを平準化するためのポートフォリオの全世界への分散と、安定した成績が得られるような投資をしていきます。
全世界に分散されている
世界の経済がとても不安定になっているこの時代、特定の国や地域、通貨に絞って投資している場合はいつ暴落が起きてもおかしくないと思っています。
そのリスクを少しでも回避して、全世界の経済成長をポートフォリオに取り込むために国・地域や通貨をできるだけ分散させることを目標にしています。
ただ、実際問題として世界経済を牽引し、新興国の経済成長の恩恵を享受しているのはGAFAを始めとしたアメリカ企業であり、アメリカの比率がある程度高くなります。
※GAFA:Google、Amazon.com、Facebook、Apple Inc.
東南アジアのコンビニで売られているドリンクもほとんどペプシとコーラだったりして、ペプシも、コカ・コーラ社もアメリカ企業ですからね。
分散投資についてより詳しく知りたい場合はこちらの記事も参考にしてください。
堅実に4~6%前後のリターンを目標とする
それでいて、投資なのでちゃんとお金を増やしていかないといけないと考えています。
世界ではどんどん物価が上がっているので、今の100万円を大事にとっておいても10年後には同じ価値はなく、どんどん価値が目減りしているからです。
人生が進むに(年齢が増える)につれて、お金に働いてもらう比率を高めていきたいという意味もあります。
その他にも守りの投資術で大事なことはいくつかありますが、この記事ではおすすめの投資先を選定するための条件として必要なものを解説しました。
さらに詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。
簡単に全ておまかせできる投資
まず、全員におすすめしている「全ておまかせ」で上記の条件が達成できる投資です。
株式だけではなく債権、不動産、金など商品も分散されますし、投資対象の国や地域・通貨も自動的に分散されて自分でポートフォリオを組むよりも遥かに幅広く分散投資を行うことができます。
投資を今から始めてみようと思っている、そんなあなたはこのどちらかからはじめて見るのがおすすめです。正直、最近は素晴らしい商品が増えてきたのでこれだけでもいいのではないかと思っているほどです。
どれも私も実際に契約している契約者として、また、FPとして身近な人におすすめ・アドバイスしているものだけです。
香港オフショア生命(積立)保険・重病保険【節税効果○+保険効果】【中期~長期:10年~老後資金~相続資産】
拠出額 | 月間250ドルから(又は一括100万円から) |
---|---|
投資対象期間 | 10年~長期(子・孫に引き継ぐ投資も可能) ※積立設定にもよりますが、たとえば5年未満の場合はマイナスとなる可能性あり |
節税効果 | 最終的に返戻金を受け取るまで課税なし。返戻金の受け取り方によりある程度税金のコントロールが可能。 |
その他 | 保険効果あり。万一の事態(生命保険であれば死亡、重病保険であれば特定の病気)の際には、積立拠出額を大きく上回る金額を受け取ることが可能。 |
香港オフショア生命保険は中~長期の投資を考えているのであればベストの投資です。
おすすめポイントは以下の通り。
- 保険の効果があるため、万が一の自体に対処することができる。生命保険に回していた資金を積み立てて増やすことができる。
- 日本国外にドル建てて資産を保有するため、日本のカントリーリスクに対処可能。それでいて、積み立てたお金は日本国内での受け取りも可能。
- 全世界への分散を自動で行ってくれるため、初心者でも効率の良い運用が可能。
香港には日本語で対応してくれる会社がありますので、英語が苦手でも大丈夫。
個人的には、香港グルメを楽しみたいので実際に渡航することが多いのですが、香港に行かなくとも郵送で対応できるものもあります。
香港の保険と言っても商品はいくもあり、なかなか情報がなくわかりにくいことも多いので、別の記事で解説しています。
利回りに対する税金は受け取り方法により異なりますが、20%という通常の投資に係る税率よりも安くする事が可能なので、節税効果○としました。
ロボアドバイザー【節税効果✕】【全期間:1年~老後資金】
拠出額 | 月間1万円から(又は一括10万円から) |
---|---|
投資対象期間 | 1ヶ月~長期 |
節税効果 | なし。利回りに対して20%の所得税が課税される。 |
その他 | なし。 |
ロボアドバイザーは最低拠出額も少なく、投資対象期間も短期から長期まで対応しているので一番気軽に取り組める投資といえるでしょう。
おすすめポイントは以下の通り。
- 最低拠出額と投資対象期間の縛りが少なく簡単に始めることができる。
- いつでも引き出しが可能。
- 全世界への分散を自動で行ってくれるため、初心者でも効率の良い運用が可能。
ロボアドバイザーは一番手軽に全世界への分散ができるので、投資を始める最初の第一歩としてもおすすめです。
特に、最低拠出額が香港オフショア保険に比べると小さいので、新卒の方などでも投資を始めることができるでしょう。
そのかわり、節税の効果はないので数十万円以上の大きな金額を投資する場合や、慣れてきた場合は他の方法と併用していくと更にレベルが上がります。
ある程度勉強が必要な投資
こっから紹介するものはある程度の知識が必要となる投資です。
知識と言っても、適切なファンド(投資信託)を選ぶことができれば後は自動的に積み立てが進んでいくので、そう難しくはありません。
投資の設定は無限大にあり、自分ならではの投資商品の選定を行うこともできますが、結局王道が一番無難で良かったりするのでまずはおすすめ設定で始めてしまうのがアリです。
iDeCo【節税効果◎】【長期:老後資金】
拠出額 | 月間数千円から |
---|---|
投資対象期間 | 60歳になるまで(将来的に70歳になる可能性も) |
節税効果 | あり。運用益は非課税 |
その他 | なし。 |
iDeCo(個人型確定拠出年金)は老後資金を確保するための制度。
おすすめポイントは以下の通り。
- 60歳まで引き出しができないため無駄遣いをなくせる
- 資産運用で得た利益の対する所得税(通常20.315%)がゼロとなる。
60歳になるまで引き出せないのはメリットにもデメリットにもなりえます。
引き出せないということは急遽発生する突発的な資金需要に対して対応できないということでもあるので、余剰資金の中でも長期的に置いておける分だけで行うのが得策です。
投資対象は自分で選定することとなりますが「全米株式」「全世界株式」など一括で全世界に分散投資が行えるインデックスファンドから始めるのがおすすめ。
積立NISA【節税効果◎】【中期:数年~20年】
拠出額 | 月間数千円から年間40万円まで |
---|---|
投資対象期間 | 最長20年(5年以上がおすすめだが、短期も可能) |
節税効果 | あり。運用益は非課税 |
その他 | なし。 |
積立NISAは中長期的に資金を積み立てていくための制度。
おすすめポイントは以下の通り。
- いつでも引き出しが可能
- 資産運用で得た利益の対する所得税(通常20.315%)がゼロとなる。
積立NISAは2018年から2037年までの期間限定の制度であり、その間の運用益が無税となります。
2037年以降も何らかの同じような投資奨励策が行われる可能性もありますし、その際に別の投資に切り替えることも可能です。
投資対象は自分で選定することとなりますが「全米株式」「全世界株式」など一括で全世界に分散投資が行えるインデックスファンドから始めるのがおすすめ。
私が積立NISAをしているのは楽天証券。
なぜなら、投資なのにポイント還元というありえないお得さだからです。
NISA【節税効果◎】【短期:数年~5年】
拠出額 | 年間120万円まで |
---|---|
投資対象期間 | 最長5年 |
節税効果 | あり。運用益は非課税 |
その他 | なし。 |
NISAは短期的に投資を行うための制度。
おすすめポイントは以下の通り。
- いつでも引き出しが可能
- 個別株式への投資も可能
- 資産運用で得た利益の対する所得税(通常20.315%)がゼロとなる。
NISAは年間120万円までの投資に対して、その後5年間の運用益が無税になります。
より長期的に投資を行うたい場合は積立NISAやiDeCo、香港オフショア保険、ロボアドバイザーのほうがおすすめです。守りの投資というよりは、アクティブに株式などのトレードをやってみたい人に向けた制度です。
投資対象は自分で選定することとなりますが「全米株式」「全世界株式」など一括で全世界に分散投資が行えるインデックスファンドから始めるのがおすすめ。
iDeCo、積立NISA、NISAで迷ったら?
これら3つの投資は似ているようでちょっとずつ違う制度で、期間や目的によりおすすめが異なってきます。ざっくりいえば、以下のように投資期間で分類することができます。。
(長期)iDeCO > 積立NISA > NISA (短期)
投資期間はより長期のほうが景気変動の波を平準化して安定して資産を守り、殖やしていくことが可能なのでNISA(最長5年)は守りの投資としてもおすすめしていません。
オイルショック、リーマンショックという過去の大暴落も5年もすれば元の水準に戻り、10年間保有を続けていれば利益が出ていることを歴史が証明しており、10年以上の投資であれば暴落があっても最終的にはプラスになると考えられるからです。
迷ったら積立NISAを始めるのが良いでしょう。
私は一番オトクな楽天証券で積立NISAをやっています。
各制度間の違いについては以下の記事でもこまかく解説しています。
初心者が手を出してはいけない投資
投資初心者が始めるべき投資は以上のとおりです。
ちなみに、投資の世界に関わってそろそろ10年の私も、ポートフォリオの大半は上記の投資で占められており、それ以外のものは実験的・投機的に行っているのみです。
今まで紹介したものが王道であり、かつ、必要十分だと理解いただければと思います。
ハイリスク・ハイリターンのもの
これらの投資はハイリスク・ハイリターンなので手を出さないほうが良いでしょう。
- FX(ハイリスク・ハイリターンです)
- オートFX(ハイリスク・ハイリターンです)
- 個別株式(ハイリスク・ハイリターンです)
- クラウドファウンディング(最近は危ない案件が多いです)
- 仮想通貨(長期的に持つのであれば、メジャーコインはありです)
特に最近はブロガーの方々がFX系を奨励するのをよく見かけますが、彼らはアフィリエイト報酬(紹介料)目当ての紹介が多く、本当に読者が儲けることを考えていないのではないかというような提灯記事ばかりなので、本当に注意してください。
そもそも詐欺のもの
これらの話は99.9%詐欺です。
- 大手証券会社以外の未公開株投資
- アラブの富豪が出てきたり、海外不動産が出てくる投資
- 高額(数万円~数百万円)の自動売買ソフト
海外不動産は詐欺とは言い切れないのですが、実際に現地に赴いて、現地の地価や生活環境を確認してからの投資以外は結果的に損をすることになることがほとんどです。
自分への投資も必要な投資
あなたがまだ50代以下であれば、自分が稼ぐ力をつける、できることを増やす、知識を増やすという、自分への投資も必要であり、重要です。
人生100年時代、50代だとしてもまだまだ人生は半分残っているので、自分に投資するのもありでしょう。
お金の投資は未来を守るためにある程度この記事を参考に始めてほしいのですが、本を買ったり、新しいことを始めるなど自分への時間(と少しのお金)の投資も忘れないようにしましょう。
もちろん、この記事を読んで「投資を始めてみる」というのも、自分への経験の投資の1つになります。両方バランスよくやっていけるように私も日々精進しています。