ドルコスト平均法って知っていますか?
私も投資を始めてから初めて知った言葉なのですが、長期投資を行う上でとても大事なのです。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法をWikipediaで調べてみました。
ドル・コスト平均法(英: dollar cost averaging)とは、株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する。例えば「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」という手法。
高値掴みのリスクを避けるための時間分散の一種であるが、数量を等分するのではなく、金額を等分する点が単なる分散と異なる。価格が高い時は購入数量が少なく、安い時には多いため、単純な数量分割に比べ平均値の点で有利になるとされる。
はい、なんだかわかるようでわからないですよね。
ドルコスト平均法とは、シンプルに言えば毎月決まった金額の分だけ特定の金融商品を購入する方法のことです。
たったこれだけのことですが、とても大きなメリットがあるのです。
ドルコスト平均法で得られるメリット
例えば、以下のように相場が動いているときに、ドルコスト平均法を利用して購入した場合と、最初に全額一括購入した場合で比較してみましょう。
投資対象は「商品A」という商品。
手持ちの12万円を、ドルコスト平均法では毎月1万円、一括投資では最初の月に12万円分購入します。
A商品を1つ持っていることを、A商品を1単位持っていると表記します。
商品Aの単価 | ドルコスト平均法での購入金額・購入数 | ドルコスト平均法での累計保有数 | 最初に一括で購入した場合 |
---|---|---|---|
100円 | 1万円で100単位購入 | 100単位 | 1200単位購入 |
95円 | 1万円で105単位購入 | 205単位 | 1200単位 |
90円 | 1万円で110単位購入 | 315単位 | 1200単位 |
95円 | 1万円で105単位購入 | 420単位 | 1200単位 |
100円 | 1万円で100単位購入 | 520単位 | 1200単位 |
105円 | 1万円で95単位購入 | 615単位 | 1200単位 |
110円 | 1万円で90単位購入 | 705単位 | 1200単位 |
105円 | 1万円で95単位購入 | 800単位 | 1200単位 |
100円 | 1万円で100単位購入 | 900単位 | 1200単位 |
90円 | 1万円で110単位購入 | 1010単位 | 1200単位 |
95円 | 1万円で105単位購入 | 1115単位 | 1200単位 |
100円 | 1万円で100単位購入 | 1215単位 | 1200単位 |
商品Aの単価は下がったり上がったりを繰り返した結果、1年後には100円と、元々と同じ価格になりました。
- ドルコスト平均法を活用して購入した場合は1215単位=121,500円
- 一括購入の場合は1200単位=120,000円
と、ドルコスト平均法を活用したほうが元々の資産が増えていることがわかると思います。
これは、ドルコスト平均法により「取得単価の平準化」が行われたからです。
ちなみに、どのようなときにドルコスト平均法の真価が発揮されるかというと、
- 長期的に投資を行う場合
- 乱高下が予想される場合
- 最終的には上向く場合
という場合に、ドルコスト平均法はその価値があります。
乱高下が予想されるが最終的には右肩上がりの指標・・・となると、全世界の株式は基本的にはこの様相となっています。
あのリーマンショックの際も動じずに積み立て続けていれば、暴落時に安く沢山の株式や債権を買うことができてその後上昇したときにはちゃんと元手が増えているのです。
逆に、
- 今が底だとわかっている場合
- 乱高下せずに、直線的に増えていく場合
はドルコスト平均法ではなく一括投資のほうがリターンが大きくなります。
ドルコスト平均法は時間の分散だと言われますが、あくまでも取得時間の平準化であり、一括投資のほうが運用元本の平準化(1年目も、10年目も同じ元本を運用する)をしているからです。
投資のプロであればそこを見極めて一括で投資を動かしていくこともあるとは思いますが、
心の平穏を保ちつつ堅実にリスクを減らし、それでいて大きく増やしていくにはドルコスト平均法がおすすめです。
守りの投資で資産を増やしていきましょう
ドルコスト平均法は投資を始める上で重要となる概念です。
積立NISAなどで投資信託を行う上でもドルコスト平均法の考え方を活用しています。