誰でも実践可能!未来の不安を消す具体的な方法と考え方

なんとなく将来が不安、という方は多いのではないでしょうか。
最近はなんだか不安を煽るような記事を見かけたり、老後3000万円問題という言葉を聞いたり、なんだか不安に感じてしまうような情報によく触れるようになりました。
知人や人生の先輩方からお金やキャリアの相談を受けるときにも漠然とした将来の不安を持っている方が多いように思っています。

実は、未来の不安はある程度、いや、かなり消すことが出来るのです、
スピリチュアルとかポジティブシンキングとかではなく、かなりロジカルに考えた結果です。

ちなみに大体の不安ってお金から来ると思っています。
「ずっとつまらない仕事をするのが不安」
「友人との時間がずっと取れないのが不安」
というのは、「お金のために働き続けないといけない」からですよね。
もしお金のために働かなくても良いとしたら解消するわけです。
さすがに今すぐに「働かなくて良い」とはならない人がほとんどですが、それでも現在地、目標、そして選択肢を知ることでかなりストレスって減るんですよね。

現在地、目標、そして選択肢、と今書きましたが、未来の不安を消すためにはこのようなことを考えていけばOKです。

  • 目的地と地図を持つ重要性
  • 将来の不安の正体を知る
  • 万が一が起こったときの影響を知る
  • 将来の目標を作る
  • 目標達成に必要な資産形成を考える
  • 出口戦略を考えておく
  • 上記を一年に一回アップデートする

順番に説明していきますね。
この記事を読み終わった後には「未来の不安を消す」ための考え方がおわかりいただけるはずです。

はじめに:目的地と地図を持とう

目的地と地図がなぜ重要なのか?

目的地と地図を持つことは何をするにも重要だと思っています。
そして「人生全体」を扱うライフデザインにおいてももちろん重要です。

そんな話は良いから早く結論が知りたい、、という声を頂くことも多いのですが、はじめになぜ「目的地と地図」が重要なのかをお伝えさせてください。
ここがズレると、どんな結論をお伝えしても意味のある情報にならないからです。

あなたが今「なにか美味しいものを食べたい」と考えているとします。
そして、「美味しいものがどこにあるのか」という情報を集め始めました。
その中でものすごく評価が高いグルメインフルエンサーのAさんとBさんを知り、質問する機会を得ました。

あなた:「なにか美味しいものを食べたいのですがおすすめはありますか?」
Aさん:「この先にある○○というお店が美味しいですよ!」
Bさん:「私のオススメは△△町にある□□ですね!」

さて、あなたは美味しいお店にたどり着けるのでしょうか・・・?
きっと他の人に聞いても「なんか違う・・・」という答えがどんどん返ってくるのではないでしょうか。

「おいしい」がズレていたら多分たどり着けないですよね。ラーメンが好きなのに、お好み焼きをおすすめされるようなケースです。

では、「おいしいラーメン」が食べたい、と伝えたらどうでしょうか?5000円する高級店をおすすめされたら「そうじゃない」と思うかもしれないですよね。逆に、500円くらいのお店をおすすめされて「もう少し予算はあるからきれいなお店が良い」と思う人もいるでしょう。

「昼休みの時間に行けるようにオフィスから徒歩5分圏内で、2000円は出すから綺麗で美味しい背脂系の豚骨ラーメン屋さんが知りたい」
こういう質問を作ることができれば、きっとかなり満足の行く回答が得られると思います。

目的地というのは、そういうことです。
幸せになりたい。お金持ちになりたい。資産を増やしたい。
そんなざっくりした状態では、あなたに合った情報が来る可能性なんてほとんどないでしょう。
目的地を持っていない情報収集は幸せにつながらないし、私が色々と質問させて頂く理由もここにあります。

あなたの人生の目的地、どこですか?

ということで、目的地を考えてみましょう。
考えれば考えるほどに深いのですが、まず下記の問いを考えてみてください。

  • どういう状態が理想ですか?
  • どんな状態で毎日を過ごせたら最高ですか?
  • どんなことに時間を割きたいですか?
  • できればやめたいというものはありますか?
  • いま「なくなってほしい時間、感情、関係、もの」はありますか?

それがあなたの人生の目的地が少しわかったのではないでしょうか。
当たり前なのですが人それぞれに違うはずです。また、来年には変わっているかもしれません。
もし変わったのであれば、そのときに軌道修正すればよいのです。

大事なのは「仮決定」すること。
取り敢えずの目指す方向を決めましょう。

次に、そこに向かうための方法を知ること。それが、地図を持つことです。
その方法については後半で開設しますね。

将来の不安の本当の姿を把握する

目的地が決まったところで、その目的地に向かう方法を考えていきましょう。

将来の不安の正体を知る

まずは今ある不安の正体を知ることです。

「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉がありますが、敵を知らずに敵と戦っては負けてしまいます。
将来の不安とは何なのか、考えていきましょう。

  • いつまでも給料が上がらないかもしれない
  • 会社をクビにされるかもしれない
  • 75歳、いや、80歳まで働かないといけないかもしれない

のような不安があるかもしれないですよね。
他にも「こんな不安がある」というのがあれば是非とも教えて下さい。
どうやって解決できるか一緒に考えていきたいと思います。

万が一が起こったときの影響を知る

何を不安に思っているのかわかったとして、それが起きてしまったらどうなるのかを知ることも重要です。

例えば「会社をクビにされるかもしれない」という不安があるとします。
もし半年後に急に会社の業績が悪化して解雇されてしまった場合を考えてみましょう。

まず、収入がなくなりますよね。そのかわり、失業保険というものが給付されます。
失業保険は勤続年数や標準報酬月額(ざっくりいえば月給)、そして退職理由により金額やもらえる期間が異なります。
相談いただければ計算しますが、人それぞれ異なるのでこの記事では具体的な金額は示しません。

会社の健康保険が無くなり、国民健康保険に入ることになるかもしれません。ただ、失業の場合は市区町村役所に相談に行くことで減免される事がほとんどです。
国民健康保険に入る場合は収入とお住いの市区町村によって金額が異なりますが、無収入の場合は月数千円でしょう。
会社の健康保険に入り続ける「任意継続」という制度もあります。こちらは会社の健康保険組合に退職後も2年間同じ条件で加入し続けられるという制度です。
家族の扶養に入ることが出来るのであれば保険料はかかりません。

今まで会社が払ってくれていた年金も自分で払うことになりますが、こちらも市区町村役所に相談に行くことで減免されることもあります。
満額支払う必要がある場合は令和4年1月現在で月額16,610円です。

・・・と書くと色々とややこしくて大変ですが、お金がどのくらいもらえて、どのくらい引かれるのかをざっくりと想定しておくことが大事だということです。

当面の生活費については上記のとおりですよね。
あとは、再就職までの期間とどんな再就職先がありそうかどうかの想定です。
本当に人によって異なるのですが、自分の市場価値、つまり、今転職活動をしたらどんな仕事がありそうなのか、というのは把握しておくことをおすすめします。
同じか、それ以上の年収の仕事がすぐに見つかるという人であれば、首になっても何も不安無いですからね。

万一の際に活用できる制度を知る

万一の際にどんな活用できる制度があるのかも知っておきましょう。
日本在住の日本人であれば、実はかなり手厚い保険に入っています。(その分、年金保険料として毎月支払っています)

  • 失業保険 ・・・ 会社を退職した後に数カ月間一定金額(年齢や金額によって異なるが給与の5~8割)が受け取れる制度
  • 障害年金 ・・・ 高度障害状態になった場合に一定金額を毎月受け取れる制度
  • 遺族年金 ・・・ 死亡した場合に子供や子供を持つ配偶者が毎月一定金額を受け取れる制度
  • 高額療養費制度 ・・・ 毎月8万円(平均年収の場合)を超える医療費が全て保険金で賄われる制度。国民健康保険の場合は給料により上限額は異なります。また、会社の健康保険の場合は各保険の制度によります。私が昔見た会社は上限2万円という神制度でした。
  • 健康保険や国民年金の減免 ・・・ 収入が少ない場合は支払いの減免があります
  • (生活保護 ・・・ 本当に生活が厳しい場合に毎月一定額受け取れる制度)

最後の生活保護はなかなかお世話になるケースは少ないと思いますが、それ以外の制度はきちんと存在を知っておきましょう。
保険の営業マンがいろいろな不安を煽ってくることもありますが、実は既にカバーされていることもたくさんあるのです。

保険は得をするために入るものではなく万一の際に生活が破綻しないために入るものです。
基本的には入れば入るほど資産は減っていきます。
万一の際に自己資金でカバーできるのであれば、その保険はもったいないというのが私の考えです。

「なんとなく人生が終わってしまいそう・・・」
という状態だと未来の不安はいつまで経っても拭えないものですが、不安の正体とその影響を把握するだけでも不安の半分くらいが解消される方が多いと感じています。
このあたりの制度については、具体的に質問してもらえればメッセージと記事で回答させていただきますので是非ご連絡ください。
ニーズがあるものから執筆していきたいと思っています。

それでも解消できない不安をどうにかする計画を作る

それでもこの不安は解消できないよ!軽減はされたけどまだ不安だよ!
という状態だと思うので、それを解消する計画をしっかりと作っていきましょう。

  • 万が一に備える
  • 長生きに備える

の2つのパターンをそれぞれ解説します。

万が一に備える

先程の各種制度の説明であったように実は日本の公的社会保険は様々な「万が一」に備えています。
それでも、足りない場合や、備えきれていない場合がありますよね。
そういうケースは「保険」で備えていきましょう。

公的保険では備えられない代表的なものの中で、もし発生した場合に人生が変わってしまうような大きな影響があるものはこのようなものがあります。

  • 自動車保険(対人・対物) ・・・ 自動車事故に備える。車両保険は個人的には要らない派です。
  • 自転車保険(対人・対物) ・・・ 自転車事故に備える。入っていない人が多いのでそこは不安です。

このあたりは保険で備えておくことをおすすめします。

次に、価値観によっては入っておいたほうが良いものはこのようなものでしょうか。

  • 火災保険 ・・・ 火災、地震の際に家屋を立て直したり、家財を買い直すのが困難な場合は必要でしょう。逆に、そうでない場合は不要かもしれません。
  • 医療保険 ・・・ 差額ベッドのかかる個室や保険対象外の先進医療を受けたい場合は必要でしょう。そうでない方は高額療養費制度で十分なことがほとんどです。(例えば毎年2回以上入院する場合はプラスになりますが・・・そういう人って加入できない気もします)
  • 生命保険 ・・・ 万一の際に残された家族が遺族年金だけでは生活が厳しい場合に必要な金額を加入しておくと良いと思います。残された家族がいない独身者などは基本的には不要でしょう。

先程もお伝えしましたが、保険は入れば入るほど総資産は減っていきます。
保険会社が営利企業である限り当たり前ですよね。保険料収入(と運用益)のほうが、支払い保険金より多くなければ潰れてしまいます。
運用を期待しようにも、残念ながら日本国内の保険会社で期待できるような数字のものはここ10年は見たことがありません。バブル前の日本語、海外にはありますが。

長生きに備える

長生きに備える。
別に長生きしたくないしな、という人もいるかもしれませんが、ここで言う「長生き」は「仕事を引退してからの人生」と同義です。
死ぬまでずっと仕事をしているのであれば備える必要は一切ありませんが、仕事を引退してからの人生があるのであればそれは備える必要があります。

もともと年金が長生きに備えるものであり、だからこそ年金「保険」という名前なのですが、もはや不十分なものとなっています。
年金が不十分なのを政府のせいにする動きもありますが、残念ながら政権がどう変わっても年金が有利になる可能性は殆どありません。
それを説明するとまた長くなるのですが、簡単に言うと下記の理由です。

  • 年金制度ができた時点では老後「15年」程度を面倒を見るものだった。
  • 賦課方式(現役世代が高齢者を支える)のため、少子高齢化ではどうしても厳しくなる
  • 賦課方式を積立方式に変えるのは支払い者がいなくなる世代が発生するのでできない
  • 少子高齢化のトレンドが変わるとは考えにくい

GPIFが少しリスクを増やしてリターンを増やす運用方針に転換し、実際に長期的には利益が増えていることから、現時点の制度を維持しようとかなり頑張っており、結果が出ている状況です。それだとしても、目標は現制度の維持です。
ですので、現制度が取り敢えず維持されている状態くらいを想定することしかできないでしょう。
平均寿命の伸長に合わせて受給年齢の繰り下げはあり得ると思います。

これに備える方法は唯一つ、資産運用です。
政府がつみたてNISAやiDeCoという制度を作っているのも、一人ひとりに資産運用をしてもらい、将来に備えてほしいからです。

資産運用と聞くと「なんだか怖い」「ギャンブルじゃない?」「お金が減ったらどうするのか」と感じる人もいると思います。
ただ、リスクが高いもの、低いものの判断を適切に行い、間違った判断を行わないのであれば過去の実績によれば100%の人がプラスになります。
怪しいものと怪しくないものの見極めや。リスクの考え方、リターンの考え方など知らなければいけないことは確かに多いです。

そのあたりは一つずつ解説していければと思いますが、まずは下記の事実を知っておいてほしいです。

  • 全世界の経済成長率は4~6%である。つまり、全世界に等しく投資をすればそのくらいは増える。
  • 米国インデックスS&P500は暴落や暴騰を繰り返すが年平均リターンは約10%である。

年10%を目指すと暴落を何度も経験するので精神的に消耗するかもしれませんが、年5~6%前後であればかなり手堅く狙うことができます。

え、、5~6%だけ?100万円でも、年間5万円増えるだけ?全然足りないでしょ・・・
と思うかもしれませんが、
毎月3万円を30年間積み立てた場合30年後には3000万円となります。
毎月1万円だとしても、30年後には1000万円です。

複利の力をうまく活用することは未来に備えるためにはもはや必須ですね。
目の前の資金を「今と未来」にうまく配分し、少しずつ大きくしていくことで未来はお金が勝手に働いている状況を作る。
収入が少ないとしても、どうにか1割を運用に回す。
それだけで未来の不安はほとんど消えるんですよね。これはもっともっと伝えていきたい。

資産運用で忘れがちなのが「出口戦略」です。
入金力を高めるためにどうやって節約するのか、節税するのか、などといった入口や、お金をどうやって増やすのかという運用手法を意識している方は多いのですが、どうやって税負担を軽減しながら活用していくのかという視点も大事になります。

例えばiDeCoを活用している場合は一時金として受け取る場合は退職所得という扱いとなり、年金として受け取る場合は雑所得という扱いとなります。
退職所得の場合は退職所得控除の金額までは無税、雑所得の場合は公的年金控除の金額までは無税ですが、それを超えた分には所得税が課税されます。
iDeCo=所得控除になるから税金が減る、というイメージがありますが、出口ではしっかり課税されるのです。

これを読んでそもそも「iDeCo」「控除」「退職所得」「雑所得」とか全然わからない、と思った方も多いと思います。
iDeCoや税金についてはまた別の記事でしっかりと解説していきますね。

目的地と地図を定期的に見直す

今まで目的地と地図の作り方の全体像をお伝えしました。
これを定期的に見直していくこともとても大事です。

目的地が変わることももちろんあると思います。
というか、私自身も目的地は2年に1回位のペースで変わっていっています。
「南に向かいたい」という大きな目的地は変わらずに、「3年後にはここまで行きたい」という場所が変わっているイメージでしょうか。
目指していた山頂に登ると今まで見えなかった景色が見えるものですし、山頂まで行かなくても今いる場所から少し移動しただけでも見える景色は変わります。
その中で魅力的な場所があれば、目的地は修正していって良いと思います。

私の例ですが、ラーメンは豚骨派でしたが、うまい味噌ラーメンに出会ってから味噌派になりました。そういうことって、たくさんありますよね。
というのは半分冗談ですが、小学生の時の「なりたい職業」って歳を取る毎に変わっていきますよね。新しい景色を知ったから、変わる。何も悪いことではなく、より自分が本当に幸福に思える場所に近づいているのだと思います。もちろん、ずっと変わらない人は、変わらないことを確認できているので同じく幸せに近づいていると思います。

そして、地図も変わっていくでしょう。
目的地に向かうためにより良い道を知るかもしれません。
または、急に道がなくなっているかもしれません。
制度は変わり続けます。世界も変わり続けます。知識も増えていきます。
それを定期的に地図に反映させていきましょう。

一年に一回、または、大きな転機のときに見直せば十分だと思います。
目的地と地図を修正して、できていることを続けて、できていないことは改善して、出来る仕組みを作る。

これを数年続けるだけで将来の不安は大きく解消するはずです。
というか、目的地と地図を作るだけで半分以上解消するはずです。
続ければ、それがすべて消える。

まとめ

今回の記事の内容のまとめです。

目的地と地図を持ち、その地図を元に目的地に進んでいく。
そんなイメージであなたなりの幸せ、心地よい状態、不安のない未来に向けて進む方法をお伝えしました。

  • 目的地と地図を持つ重要性
  • 地図を知る:将来の不安の正体を知る
  • 地図を知る:万が一が起こったときの影響を知る
  • 現在地を知る:今の自分の立ち位置を正確に把握する
  • 目的地を決める:将来の目標を作る
  • 行き方を考える:目標達成に必要な資産形成を考える
  • 目的地直前の行き方を考える:出口戦略を考えておく
  • 走りながら修正する:上記を一年に一回アップデートする

車を運転するときも目的地があり、正確な地図があり、現在地がわかり、そしてルートがわかって初めて移動できますよね。
そして、ルートから外れたら、ルートを修正しますよね。
自分の未来に向かうのも、同じことです。

最近は友人にこういう話をする機会が増え、不安が本当に無くなる人がでてきました。
そうなると自分が本当にやりたいことに挑戦をしたりと、毎日がイキイキしてくるのだなと、友人を見ながら感じています。
このブログにたどり着いてくれた方もそうなってもらえるようにしたい、そこにしばらくは注力しますのでメッセージやメールでご意見いただけると嬉しいです。
かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。

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