山形新幹線が足湯列車を走らせているって知ってました?
その名も「とれいゆつばさ」。トレイン+湯、、、ではなく、トレイン+ソレイユ(フランス語で太陽の意味)=とれいゆだそうです。
移動時間が楽しくなると出かけよう、っていう気になりますよね。
普段は夜行バスと飛行機ばかりの私ですが、久しぶりの新幹線とても楽しむことができました。
サクッと読める目次
とれいゆつばさでさくらんぼ東根まで行く・・・はずがまさかのトラブル発生
とれいゆつばさは山形新幹線の福島~新庄(山形県)間で設定されているので、福島までは別途新幹線で行くことになります。
駅弁で旅の気分を高める私
もう何年ぶりかわからない東京駅の東北新幹線ホーム。
飛行機は乗りすぎて今更ワクワクしないのですが、新幹線に乗るのはとても久しぶりなのでワクワクが止まりません。
朝8時東京駅発ということで夜行性の私にはかなり辛い早起きをして、お腹がすいたこともあり、、、
つい、駅弁を買ってしまいました。
旅の気分が高まります。笑
まさかの、トラブル発生!?
・・・と、ここでトラブル発生。
「いやーカツサンド美味しいなぁ・・・・あれ、発車時間過ぎてない?」
理由は覚えてないのですが、東京駅の発車が20分ほど遅れてしまったのです。
切符を確認すると、福島駅での乗り換え時間は16分。
なんだか、悪い予感がします。
実は「とれいゆつばさ」の部分を旅行商品として購入しているため、後続列車への振替が効かない切符なのです。(詳しくは下で解説しますね。)
走行中の新幹線からカスタマーセンター?に電話をすると「福島到着時に相談してください」とのこと。
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そして福島へ20分遅れで到着。
やはり乗車予定だった「とれいゆつばさ」は既に出発してしまっていました。
駅員さんからは
「後続の新幹線に乗るためには、新しく乗車券を買うしかない」
「乗れなかった分の払い戻しについては、買ったびゅうプラザで相談して欲しい(ここではわからない)」
という衝撃の回答。
最悪、新幹線代を2重に払わないといけないのか!?と思いつつも宿もとってあるのでクレジットカードで後続列車のチケットを購入。
こういうところでもちゃんとマイルを貯めるのを欠かさない私です。笑
普通のつばさでさくらんぼ東根駅へ
ホームに戻るとすぐに後続の「つばさ」がやってきました。
何年も前に乗った400系はもう全てE3系に置き換わっているんですね。
同じく高速で移動する乗り物なのに飛行機とは顔の形がかなり違うのが不思議です。
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普通の新幹線なので、普通にさくらんぼ東根駅に到着しました。
足湯を期待していたせいか、全く楽しめず。。
到着したさくらんぼ東根駅はどんよりした空も相まってなんだかとっても小さく見えました。
迎えの車に乗って、宿に向かいます。
帰り道のさくらんぼ東根から福島間では足湯を堪能しました
山形を堪能した話は後回しにして、帰りの「とれいゆつばさ」の紹介を始めます!
「とれいゆつばさ」の記事なのに、紹介がこんなところからでスミマセン。
前座にお付き合い頂き、ありがとうございました。
さくらんぼ東根駅、反対側はちゃんと立派な駅でした。
往復「とれいゆつばさ」で買っていて良かった。
新幹線駅なのに、ローカル路線のような駅です。新幹線なのに単線の線路なんですね。
(正確には、新幹線ではないんですよね。後述します。)
「とれいゆつばさ」に、乗る!
来ました、とれいゆつばさです。
この緑色の専用塗装の車体が田園地帯を走り抜けるのは絵になりそうですね。
写真を取って、ダッシュで乗り込みます。笑
中に入ると、新幹線ではなくなんだかレストランのような内装になっていました。
ちゃんと「4D」のように席番号が振られています。
大きなカバ材のテーブルに向かい合う座面はゴザになっていて、なんだかお座敷席のよう。
これだけ大きなテーブルが広がっているとパソコンも本も広げたい放題ですね。
すべての新幹線がこのくらい大きなテーブルだったら嬉しいです。
いざ、世界最速の足湯へ
足湯は15分交代制になっており、380円の利用料金がかかります。
この電車に乗る人は、皆足湯目当てじゃないの!?と思いますが足湯券には限りがあり売り切れの可能性もあるとのこと。
びゅうプラザで買える「旅行商品」であれば足湯券を事前に購入できるので、びゅうプラザで事前に足湯券付きで購入していました。
15分毎のタイムテーブルがあるので、好きな時間を「予約」して、時間になったら足湯タイムが始まります。
じゃん!これが、時速130キロの足湯。
世界最速の足湯といっても過言ではないのでしょうか!というか、もう勝手に最速とタイトルにもつけてしまいました。笑
ギネスブックあたりに登録されてもいいのではないかと勝手に思っています。
足湯はプラスチックの桶で、ちょっとだけチープな印象もありましたが、なんといってもここは新幹線の車内ですからね。
湯加減はあつすぎずぬるすぎず、いい湯でした。
窓の向こうには山形の大地が広がっています。もっと水田が青い季節に、また来たくなりました。
15分になる前に足を拭いて出るように指示されます。
足を拭くためのタオルは記念品として持ち帰れるようになっています。
湯上がり休憩処もあるから驚き
実はこの足湯には、湯上がり休憩処もあるのです。
これ、新幹線の車内ですよ、すごくないですか?
テーブルにはメニューが置かれ、軽食やアルコール類も楽しめます。
隣にはバーカウンター。山形の地酒や、名産のラ・フランスを使ったものなど、まるで山形物産館のような品揃えです。
私が乗車した福島~さくらんぼ東根駅間は1時間40分の移動でしたが、もっと乗っていたかったと思いました。
東京から、この電車を併結して走ってくれたらもっと嬉しいのですが、速度の関係で難しいんですかね。
「とれいゆつばさ」、これは楽しめますよ。
山形のご飯が本当に美味しい
山形の滞在は一泊だけでしたが、ご飯が本当に美味しかったです。
知り合いに全てお世話になり、宿もクアハウス碁点という温泉旅館をとっていただきました。
この和室、ああ、日本の温泉旅館に来たんだなととっても懐かしい気分になります。
もちろん部屋には畳の匂いが充満しています。
夕食も地元で取れた食材を使っているそうで、とっても美味しい。
今写真を見返してもこのお肉の美味しそうなこと・・。
「とれいゆつばさ」に乗れなかったことがどうでも良くなるくらい、温泉とご飯を堪能してゆっくりと最高の時間を過ごすことができました。
翌日は天童市にある「水車生そば」というお店で田舎そばをいただきます。
この太い蕎麦が山形のスタイル。太いお蕎麦、好きなんですよね。
普通にざるそばを頼んだら2人前かと思うような大盛りが来たのですが、ぺろりと美味しくいただきました。
そういえば、縁起の良さそうなナスも見せてもらいました。
どうしたらこういう形になるのか不思議ですが、確かに縁起が良さそうです。
山形のナスのお漬物もかなり塩っ辛いけど美味しいんですよね、今回は食べる機会がなかったのでまたの機会に持ち越しです。
この記事を書いているとまた山形に行きたくなって来ました。
山形空港は東京からはJALしか就航しておらず、ANAマイラーの私には少々行きにくいのでせっかくだからまた「とれいゆつばさ」に乗っていこうかなと考えています。
「とれいゆつばさ」の乗り方・予約方法・予約の注意点
とれいゆつばさは2つの予約方法があり、少しだけ要注意なので解説します。
「とれいゆつばさ」とは
とれいゆつばさは2014年に運行を始めた企画列車。
12号車から14号車がお座敷スタイルの指定席。11号車に普通の指定席もついているんですね。
15号車が湯上がり休憩処(フリースペース)になっており、16号車が足湯です。
お座敷指定席や足湯の様子などは本記事前半の乗車レポートを見てください。
運行は毎日1往復で、以下の通りの運行です。
【とれいゆつばさ1号新庄行き】福島10:02発→米沢10:36→山形11:19→さくらんぼ東根11:45→新庄12:16着
【とれいゆつばさ2号福島行き】新庄15:00発→さくらんぼ東根15:34→山形16:11→米沢17:07→福島17:41着
土曜日の1号と、日曜日の2号が一番混み合いそうですね。私が乗ったのも、その日程でした。
「とれいゆつばさ」の2つの予約方法
「とれいゆつばさ」は普通に新幹線の乗車券と特急券を購入する方法と、びゅうプラザで旅行商品として購入する方法があります。
ちなみに「とれいゆつばさ」だからといって追加料金はなく、通常の「つばさ」と同じ料金で乗車可能なので、普通の新幹線の指定席特急券があれば乗れます。
足湯のところでも書いたのですが「足湯券」を事前に購入できるのはびゅうプラザで購入した場合のみで、そうではない場合は車内で先着順の販売になります。
さらに、足湯がある車両の近くの席はびゅうプラザ予約用になっているので、足湯を楽しみにしているのであればびゅうプラザで購入するのがおすすめです。
びゅうプラザで購入した場合は「契」という文字が印字されている「契約乗車票」という切符となるのが注意点。
契約乗車票ってなに?
今回の私のきっぷも、右の「福島~さくらんぼ東根」間の切符の左上に「契」という文字が丸に囲まれていますよね。
これが「契約乗車票」を意味しています。
JRの通常の切符は、「指定席を購入していない場合は当日のどの列車でも乗車可能」「指定席を購入している場合でも、乗り遅れた場合は後続の自由席に乗車可能」というルールになっています。飛行機と比べるとかなり柔軟です。
しかし「契約乗車票」の場合は「指定された列車以外無効」というルールなので、乗り遅れたり、指定した駅以外で降りたりすると無効になるのです。
ですので、私が東京駅の発車が遅れた影響で乗り継げなかったときに後続の新幹線を追加購入する必要があったのはこういうルールがあるためでした。
ちなみに、その後数日かかりましたが乗れなかった行きの「とれいゆつばさ」については返金してもらうことができました。ルール上返金されるか微妙だったのですが、東京から福島の切符も同時に手配してもらったのが良かったと思います。本来、乗り遅れは全て自己責任というのが契約乗車票ですからね。
この記事を読んで「とれいゆつばさ」に乗ろう!と思った方も、びゅうプラザで自宅からの切符を手配してもらったほうが安心です。
新幹線という名前なのに新幹線ではないミニ新幹線って?
ちなみに、山形新幹線って新幹線じゃないんですよね。秋田新幹線もそうなのですが、新幹線という名前の在来線なんです。
東北新幹線区間は新幹線らしく最高速度275キロで走行可能なのですが、山形新幹線の区間(福島~新庄間)は最高速度130キロと在来線の特急扱いなのです。
ミニ新幹線ともいうのですが、正確に言えば「新幹線直通特急」なんですよね。実は車体幅も小さく、駅に到着するとホームとの差を埋めるステップがでてくるのです。
「とれいゆつばさ」も東京駅まで直通して、時速275キロの足湯になってくれたら更に面白いのですが、難しいのでしょうか。
乗っている人からすると、外の景色が一瞬で流れていくという意味ではあまり変わらないのでしょうけど。
他の企画列車も乗りたくなりました
「とれいゆつばさ」、移動が娯楽になるというとても面白い体験ができました。
飛行機のビジネスクラスも私的には移動が娯楽になっているのですが、「とれいゆつばさ」の素晴らしいところは追加料金不要というところ。
他の企画列車もどんどん乗ってみたくなりました。